米大統領 不法入国者への措置で提案 民主党側に譲歩迫るねらい

アメリカのトランプ大統領は野党・民主党との対立で政府機関の一部閉鎖が過去最長となる中、子どもの時に親に連れられ不法に入国した若者たちに在留資格などを与える措置の延長を提案しました。民主党側に譲歩を迫るねらいですが、事態の打開につながるかどうかは不透明だ。

アメリカではトランプ大統領と野党・民主党がメキシコとの国境沿いの壁の建設費をめぐって対立して新たな予算が成立せず、政府機関の一部閉鎖が過去最長となっている。

トランプ大統領は19日、ホワイトハウスで国民向けに演説し、この中で「国境地帯は人道上も安全上も危機にあり、直ちに手を打たなければならない」と述べ、壁の建設の必要性を改めて訴え、民主党に壁の建設の予算を認めるよう求めた。

一方で、メキシコなどから子どもの時に親に連れられ不法に入国し、正式な滞在許可を持たない若者たちを強制送還せずに在留資格などを与える措置を3年間、延長することを提案した。

トランプ大統領としては一定の歩み寄りの姿勢を見せることで、その見返りとして民主党側に譲歩を迫るねらいだ。

民主党のペロシ下院議長はトランプ大統領が演説するのを前に声明を発表し、大統領からの提案を受け入れるつもりはない考えを示していて、事態の打開につながるかどうかは不透明だ。

民主党の下院議長 提案を受け入れない考え

野党・民主党のペロシ下院議長はトランプ大統領が演説するのを前に声明を発表し、大統領からの提案を受け入れるつもりはない考えを示した。

ペロシ議長は「民主党は、大統領がようやく政府閉鎖を解除し、国境警備について必要な議論をすることになると期待していた」と述べた。

そのうえで「しかし、残念ながら事前の報道によると大統領の提案はすでに否定された取り組みの組み合わせで、受け入れられないことは明らかだ」として、大統領からの提案を受け入れない考えを示した。

民主党が大統領が演説する前に早々に提案を拒否する考えを示したことで、政府機関の一部閉鎖の解除の見通しはたっていない。

ブッシュ元大統領がピザをデリバリー

アメリカでは政府機関の一部閉鎖が過去最長を更新していますが、この間には、要人を警護するシークレットサービス6000人を含む80万人の政府職員への給与の支払いが滞るなど影響が出ている。

ブッシュ元大統領が18日、インスタグラムで、自身のシークレットサービスに対し、みずからピザをデリバリーする様子を投稿し話題となっている。

投稿された写真では、ブッシュ氏が運んでいる3箱のピザを含めて、合わせて6箱のピザが届けられている様子がわかる。

ブッシュ氏は、写真とともにコメントを掲載し、「給与も支払われない中、一生懸命働いているシークレットサービスや政府職員に感謝している。与野党のリーダーたちは、政局を抜きにして団結し、政府閉鎖を終わらせるべきだ」とし、与野党に対し、現状を打開するよう呼びかけた。

アメリカのABCテレビは、ブッシュ氏が退任後に、政治的な事柄について発言をするのはまれだと伝えている。

政府機関の一部閉鎖では、ホワイトハウスでもスタッフの多くが自宅待機になるなどしていて、14日には、トランプ大統領が、ホワイトハウスに招かれたアメリカンフットボールの選手に大量のハンバーガーをふるまい、話題となった。

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