南海トラフで巨大地震が起きる可能性を評価する定例の検討会は「特段の変化は観測されていない」とする見解をまとめた。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、定例の検討会は先月から通常の会合は開かずに行われていて、今月も書類のやり取りでデータを分析した。

南海トラフの想定震源域や、その周辺では、四国中部から西部で2月10日から先月9日にかけて、紀伊半島北部から西部で先月7日から23日にかけて、プレートの境目付近を震源とする「深部低周波地震」と呼ばれる小規模な地震が観測され、これに伴って周辺の複数の「ひずみ計」や、傾斜データでも、わずかな変化が観測されたということです。

これは比較的短い期間に、想定震源域の深いところのプレートの境目が、ゆっくりずれ動く「短期的ゆっくりすべり」が原因とみられるということです。

また、去年4月ごろから紀伊半島西部と四国東部で観測されている、これまでの傾向とは異なる地殻変動は、鈍くなりながらも継続している。

プレートの境目が、年単位でゆっくりとずれ動く「長期的ゆっくりすべり」が原因と考えられ、いずれも、これまで繰り返し観測されてきた現象だということで、検討会は「大規模地震の発生の可能性が、平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」とする見解をまとめた。