新型コロナウイルスに感染して亡くなった人が世界全体の累計で99万人を超え、100万人に迫っています。1日の死者数はことし4月以降、およそ5000人に上り、人口10万人当たりで見た場合、南米の国々で亡くなる人が多くなっている。

アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、新型コロナウイルスに感染して亡くなった人は、日本時間の28日午後6時の時点で、世界全体の累計で99万7966人と、100万人に迫っている。

亡くなった人が最も多いのは
▽アメリカで20万4758人、
▽次いでブラジルが14万1741人、
▽インドが9万5542人となっている。

世界全体の1日の死者数は3月に入って急増し、5月下旬から6月上旬にかけて一時減少傾向がみられたものの、このところは1日におよそ5000人に上っている。

また、感染者が多い国で人口10万人当たりで亡くなった人を見ると、最も多いのは27日午後4時の時点で、
▽南米のペルーでおよそ100人、
▽ブラジルでおよそ68人、
▽チリとスペインでおよそ67人で、南米の貧困層を中心に感染が拡大している国々で多くなっている。

人口10万人当たりの死者数はヨーロッパの国々ではここ数か月、大きな変化はありませんが、感染の拡大が続くアメリカやブラジル、コロンビア、アルゼンチンなど南北のアメリカ大陸の国々で増え続けている。

南米なぜ死亡率高い?

ブラジルやペルーなど南米では貧困層を中心に新型コロナウイルスの感染が広がっていて、他の地域に比べて死亡率が高くなっている。

ペルーは南米で最も早くPCR検査を開始し、厳格な外出禁止措置もとっていますが、およそ80万人が感染し、3万2000人以上が亡くなっている。

この背景には貧困層を中心に感染が拡大し、検査で陽性とわかっても、住環境の問題から隔離措置を十分にとることができない場合が多いうえ、人工呼吸器の数が少ないなど医療体制も整っていないことがあるとみられている。

また、ブラジルでも貧困層を中心に感染の拡大が続いていて、先月、最大都市サンパウロの貧困地区で行われた検査では、2000人の住民の3分の1以上が陽性と判定された。

こうした貧困地区では衛生環境が十分ではないため、感染が広がりやすいうえ「病院に行くと感染するおそれがある」と誤解して病院に行くのを拒み、重症化してから運ばれるケースが多いとされ、こうしたことなどが高い死亡率につながっているとみられる。

南米では経済状況の悪化から感染の収束を待たずに経済活動を徐々に再開する国が増えており、さらなる感染の拡大も懸念されている。

専門家「非常に大きなインパクト」

新型コロナウイルスで亡くなった人の数が世界で100万人に迫っていることについて、日本感染症学会の理事長で東邦大学の舘田一博教授は、「2009年の新型インフルエンザのときは、世界の死者はおよそ28万人だったという推計があったが、それと比べて、新型コロナウイルスの死者がいまの時点で100万人に達しようとしていることは非常に大きなインパクトがあると考えている。今も1日、1000人以上亡くなっている国もあり、死者はこれからも増えることが見込まれている。日本だけでなく、世界で感染のリスクをどうコントロールしていくか引き続き考えていかなければならない」と話していた。